対象が芸術性を有する場合とそうで無い場合とで、両者に重要か否かの違いが生じるか? と云う文脈に呼応する為に、僕は喩えて、或る作品が芸術として前提し得る場合のその重要さを芸術価値としたけれど、この価値のことを状態と置き換えて貰っても構わない。
なぜなら、或る価値は、それとは異なる価値との比較によって生じるとも考え得るから、実際的に或る価値が価値付けを受ける際には、当の価値の価値性がその根拠として対応すると言い換えることが出来る。
故にこの意味で、作品が芸術として価値付け(承認)を受ける場合には、この価値に対応可能な価値性が既に作品に於いて生じている、これを作品が有する価値の状態として、芸術価値に対置することが可能だと僕は考えている。
つまり、芸術(概念)と作品とはその都度に生じる価値性に於いて不可分だとも考え得るし、又、必ずしも作品に対して芸術(概念)が先行し得る事も無いと云こと。この上で芸術は作品に対して先行も後続も可能な半ば独立した概念であると規定可能ではないか?
May 23, 2011
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