June 1, 2013

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六本木へ行き、国立新美術館にて『貴婦人と一角獣』展を、森美術館にて『LOVE展:アートにみる愛のかたち―シャガールから草間彌生、初音ミクまで』を観た。
前者は気兼ね無く楽しんだ。目玉の展示品『貴婦人と一角獣』のタペストリー連作は、仕事で何度か参照する機会が有ったので、実物を観ることが出来てよかった。織りの密度や、特に糸の染めの色味に注目した。その他、ステンドグラスの一部がライトボックスに収まっていた展示——私はヨーロッパへ行ったことが無ければ、また伽藍のステンドグラスの光に感銘を受けた体験もまだ無く、専らそれらをディスプレイ越しに確認するばかりだったから、実物の色味を間近に観ることが出来たのは収穫だった。ヨーロッパの色味、他国人の感性の色味を、改めて確認することが出来た。
後者は展示のヴォリューム感があり、観後の満足感はそれなりにあった。久々に観たダリの絵肌と、シャガールの絵は楽しめた。ただ、企画内容に一貫性があるかと問えばそれは疑わしく、寧ろ雑多なものに感じた。それはミレイの絵をトレイシー・エミンのネオン光の色味の下に観なければならなかった為か。

ABCにて、
藤田直哉『虚構内存在——筒井康隆と〈新しい《生》の次元〉』(作品社、2013年)、
を購入した。