December 3, 2010

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清澄白河から、都現美へ『トランスフォーメーション』展を観に行った。
その道すがらに見付けた古書店にて、
平出隆『破船のゆくえ』(思潮社、1982年)、
同『左手日記例言』(白水社、1993年)、
天沢退二郎訳『異国の女に捧げる散文』(思潮社、1998年)[=Gracq, J. "Prose Pour L'étragère" 1998.]、
を購入した。
企画展の内容は、幾分の混乱を来しているように印象した。展示だけを観るのであれば、中沢新一の連名は不要である。例え個々の作品に面白味を感じるにしろ、全体を通じて「トランスフォーメーション」の意図は図り難く、邪推を催す為に恰好の含みを提供したかにも見えるが、単なる不透明とも捉え得る。やはりアピチャッポン、高木正勝の作品に耳目を惹かれた。考えることを呼び掛けた作品はそれだけで、残りは蛇足の楽しみでも良かった。加えて言うに及べば スプツニ子 の展示は他とは毛色が浮いていたが、展示空間の奥へまで足を踏み入れる動機を持つまでには至らない、これはおそらく展示の方法か、映像が奥の壁に投影されているからなのだろうか、逆に一歩足を引いて観ることを示唆される。
売店にて一年遅れで、探してはみたが見掛けることが無かった
『Review House 03』(2009年)、
を購入した。