March 15, 2016

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Amazonにて注文した、
池澤夏樹訳『古事記』(河出書房新社、2014年)、
を受け取った。

この『古事記』はのっけから読み易い、名訳の予感がする。
これまで漢文書き下しのを読んで中々頭に入り切らず四苦八苦していた訳だが、
今後はこっちを大意の記憶用にしてそこから原文に辿れば随分と楽ができそうだ。

「私の身体はむくむくと生まれたけれど、でも足りないところが残ってしまったの」
「俺の身体もむくむくと生まれて、生まれ過ぎて余ったところが一箇所ある。きみの足りないところに俺の余ったところを差し込んで、国を生むというのはどうだろう」
「それはよい考えね」

「それはよい考えね、ジョン」みたいな、そんな軽いノリが却って荘厳に思える。
「ああ、なんてすてきな男」
「ああ、なんていい女なんだ」
蛭子(ひるこ)が生まれた。
神「もう一度、やり直してごらん」
ああ、最高だ。