February 5, 2017

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竹橋、国立近代美術館にて『endless 山田正亮の絵画』を観た。
特に作品には興味がなく、展示照明が評判だったので気になったのだ。
だから上ばかり見ていた。

展示照明は確かによかった。
これまでも都現美などで蛍光灯を用いて全体がフラットに明るいものはあったが、
今回はLEDが調光可能であることを生かしたと思われる抑制の効いた明るさで、
積極的に空間内の環境光量をかせいでいる。そこにスポットライトによる作品当てが混じる。
協賛に東芝ライテック株式会社、東芝エルティーエンジニアリング株式会社。展示照明の施工は灯光舎。
灯光舎の代表は、僕がしばしば参照している『学芸員のための展示照明ハンドブック』の著者である藤原工氏。
LEDライトが収められていると思われるライトボックスは、おそらく今回の展示室サイズに合わせた特注品。
展示室に合わせてボックスの開口向きが変えてあったり、上向きに当てて天井に設置した反射板にバウンスさせたり、
最後の展示室奥のライトボックスはカバーが曲面(他のは平面)だったりなど、色々試行錯誤が見られる。
展示案内には"LEDを使用した"と、見どころとして紹介されてはいたが、
有り体にただ真っ白に明るくするのではなく、主に環境光として既存の展示照明を補うかたちでの使用が見られたのは画期的な仕事だと感じた。

元住吉に帰り着いて駅近くの居酒屋で呑んでいるとき、
宅呑みの予定についてやりとりをしていたIiokくんと、その流れで呑むことになり
『クロクロ』のことについてなど久々に歓談した。