February 26, 2009

untitled

夢から得られるものは、このところ何もなくなってしまった。
この夢というものが、見るものではなく、単に見せられるものになったことから、夢を見たいという欲求も消えてしまった。
夢が現実を拡張したものではなく、ただ現実の付随物になった時点から、夢には何らの面白味もなく、残るものは確認という作業に過ぎないという訳だが。
既に起きたことを、異なる形式において認識すること——これが今、私にとってある夢のかたちなのだ。
そこに新しいものを見出だすことは難しいだろう。
夢とは、実に主体的な経験情報の別途のかたちに他ならない。
では仮に、夢がこのように何らかを繰り返すものであり、かつ夢に現れてくる出来事が全き新しい物事だとすれば、その事柄が現実において現れる場合は何であろうか。
現実において新たに起こる出来事が、今まさに繰り返されるようにして現れたとしたならば、この既視感の経験とは何であろうか?
換言すれば、夢が現実と平行することとは何であろうか。