December 7, 2008

untitled

 昼過ぎにY君と西日暮里で待ち合わせ、谷中霊園へと向かった。もはや我らが定番となっている散歩コースである。晴れていて、何も無かった。行き交う人々が皆冬の陽光の下に活気づいていた。皆日陰を避けるように、温かい場所だけを選んで歩いている。私は手に持っていたチキンカツの端を飛んできた鴉に啄まれた。私はこのとき既に酒に酔っていた。この鴉に幾許か復讐でもしようと、塀沿いに飛び跳ねていたら手の甲を浅く擦り剥いた。
 谷中から上野、途中で上野東照宮に立ち寄り不忍池の脇を抜ける。そこから東大の本郷校舎へと歩いた。銀杏の落葉の、黄の折り重なって降り積もった具合は大変に美しかった。構内のカッフェで少し足を休めた。それから御茶ノ水へと向かい、総武線に乗って、代々木でY君とは別れた。