昼過ぎになって、府中本町にある中古模型店「レオナルド府中店」へ行こうかと、不意に思い立った。晴れていたので聖蹟桜ヶ丘まで歩いた。駅前の書店で
『素粒子』(野崎歓訳、筑摩書房、2006年)[=Houellebecq, M. "Les Particules élémentaires" 1998.]、
を買った。というのも、先日の「破滅派」忘年会で、私が「フランス人が最近書いたもので何か面白いものはないか?」と訊いたうちの数人が、真っ先にウエルベックの名を挙げていたからであるが。
京王線で分倍河原に着いて、そこから府中本町方面へと歩いた途中に「レオナルド府中店」はあった。が、想像していたよりもずっと小さい店構えだったので、多少訝しい心持ちになった。もう10年くらいは前のことになるが、私が初めて「レオナルド秋葉原店」を訪れたとき、店内ところ狭しと床から天井までのありとあるスペースに積まれた商品群に圧倒されたことをよく覚えている。その印象からすれば、目の前にある「レオナルド府中店」は余りにも小さかった。そして案の定というか、私の欲するものは見付からなかったので、また後日に他の支店を巡るか、或いは通信販売ででも手に入れようかと考えた。他にもぽつぽつとは面白いものはあったが、それらはまたの機会にでも。成果なく帰路に就くと、斜向いに鄙びた味の古書店があることに気が付いた。店に入ってみればこれも案の定、本の背が黴で黒く焦げているような、やけに年期の籠った本ばかりが陳列してあった。そこで目に付いた
子安宣邦『宣長と篤胤の世界』(中央公論社、1977年)、
崔仁鶴『朝鮮伝説集』(日本放送出版協会、1977年)、
これらを購入した。あとは、行きとは逆戻りに帰路に就いた。
December 23, 2008
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時刻: 23:51
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